イナバツアー2019 ″ULTRA Pleasure″【Disc 2】
【Disc 1】→イナバツアー2019 ″ULTRA Pleasure″【Disc 1】 - お休み処 定休日
【Disc 2】
【Bonus Track】→イナバツアー2019 ″ULTRA Pleasure″【Bonus Track】 - お休み処 定休日
本ツアーは、3泊4日の旅程で、2019年3月4日から3月7日にかけて実施したものです。【Disc 2】では、2日目(3月5日)のツアーの成果をまとめます。
津山市(2日目)
イナバツアー2日目。前日にイナバ化粧品店さんで「稲葉浩志君の想い出ロードマップ」を貰ったので、朝から少し津山市内をドライブしてみることにした。
ロードマップによると、イナバ化粧品店に加え、津山観光センター、くらやの3ヶ所のスタンプを押すと、抽選でお買物券がもらえるらしい。そこで今回はこの残りの2ヶ所に行ってみることに。
まずは「くらや」。イナバ化粧品店から車で10分ほどの距離にある老舗の和菓子店だ。
どうして和菓子店がロードマップに載っているのかというと、実はここ「くらや」は、稲葉浩志さんのお兄様が代表取締役を務めている和菓子店なのだ。
恥ずかしながら私自身、この真実を知ったのは前日のことだった。
開店時刻の9:30ちょうどに到着。
店舗は高級感のある外観・内装だったが、商品の価格はリーズナブルだと感じた。
いちご大福を購入。甘くて美味しい。
続いて、「津山観光センター」へ。津山市中心部・津山城の南側にある。
津山観光センターは、城下町らしい土蔵風の外観で、津山市をはじめ、岡山県北のお土産・特産品を扱っている。
ここでお土産を購入し、スタンプを押してこの応募箱に投函する。
津山城も行ってみたかったが、この日も予定が詰まっているため、名残惜しさを抱えつつ津山を後にする。
津山ICから高速に乗り、作用ICへ。1日目に引き続き、因幡街道を北上する。
高速を降りて最初の宿場町「平福宿」へ。
佐用川に架かる橋からは、土蔵と川屋敷の建ち並ぶ川端風景が眺められる。
宿場町の入口付近には「宮本武蔵初決闘の場」がある。
この近くには宮本武蔵の生家があり、「宮本武蔵」という名前の駅がある。
続いて、次の宿場町「大原宿」へ向かう。
因幡街道・大原宿。
大原宿の石畳の町並みは、岡山県の町並み保存地区に指定されている。
因幡街道の全体図。
石畳沿いの酒造場・田中酒造で、純米酒「武蔵の里」を購入。
さらに街道を進む。
"忘れない いつまでもあの恋 なくさない 胸をたたく痛みを"
恋山形駅は別記事にしました → 恋の駅・恋山形駅 - お休み処 定休日
因幡街道・智頭宿。
先ほどの大原宿と並び、中国地方の「夢街道ルネサンス」に認定されている。
智頭宿駐車場に面した喫茶店「コーヒー 森の373」でコーヒーを1杯頂くことにした。
何気なく立ち寄った喫茶店なのだが、店主の方が気さくに話しかけてくださった。
私が来店した時は、子連れのお客さんが1組。
店主の方とはお友達のようで、フレンドリーに話をしていた。
店主の方は、横浜からここ智頭に移住して来られたのだそうだ。
なんでも、移住先を探す中で、ここの雰囲気に惹かれて即決したのだとか。
そしてお客さんはなんと津山出身とのこと。
「イナバ化粧品店に行ってきた」と話したら、あーあそこね!と、ご存知のようだった。やはりあそこは津山の観光名所ということで間違いないようだ。
お二人のお話によると、智頭がこんなに天気が良いのは珍しいそうだ。
この辺では「弁当忘れても傘忘れるな」と言われるくらい、天気の悪い日が多いらしい。
『いい時に来たね。』
おっしゃる通りです。
そして、店内に飾られているお店の絵。
この絵はなんと、来店していたお客さんが趣味で描いたもので、私が来店する直前に飾り始めたのだそうだ。
一瞬写真かと思ってしまうほどの写実力...。尊敬します。
店主の方にこの辺でおススメの温泉を教えてもらい、店を出る。
『時間があるときに行ってみてね。その時はまたウチに寄ってください』
「ぜひ!また来ます」
何気なく入った喫茶店で思いがけない出会いと発見。なにか一人旅の真骨頂を見たような気がした。
喫茶店のFacebook:コーヒー 森の373 - 喫茶店 - 鳥取県 八頭郡 | Facebook - 写真84件
因幡国庁跡
因幡街道の終着点として、奈良・平安時代の役所の跡である「因幡国庁跡」を目指す。
ここにきて「イナバ」の文字が度々見られるようになる。
因幡国庁跡は、鳥取市中心部から南東に4kmほど離れた田園地帯の中にある。
14時過ぎ、因幡国庁跡に到着。
"荒野を走れ どこまでも"
近くには、因幡国の歴史民俗文化に関する資料を展示する「因幡万葉歴史館」がある。
訪問日は火曜日で、国府万葉の館店は定休日だった。
すなば珈琲の元ネタでもあり、鳥取最大の観光名所「鳥取砂丘」には今回は行きません。
これから国道178号を走ることを考えると時間もないし、こういった観光名所は複数人で行く方が楽しいと思うので...。
オチが思いつかないので、「ZERO」の歌詞を置いて因幡国を後にします。
今あいたい すぐあいたい 砂漠の真ん中で
ねむりたい もうねむりたい 全部凍らせたまま
流れよう 流されよう この波に揺らされ
ゼロがいい ゼロになろう もうまっしろ
フゥァ!!!(Oh, yeah yeah...)
国道178号
国道178号は、京都府舞鶴市から鳥取県岩美町に至る一般国道である。
因幡街道に対応していないのは惜しいが、この番号の国道の終点が鳥取県に設定されているのは、本ツアー計画者の私にとって非常にありがたい事であった。
そんな訳で、今回は国道178号を終点→起点の方向でトレースすることにする。
国道178号終点・駟馳山交差点(岩美町)
"潮風は強く僕の頬をなでている"
"新しい旅へと ともに出ていこう 胸ふるわす 僕らが見てるのは どこまでも広がるOCEAN"
"飛びだしゃいい 泣き出しそうな 心を蹴って 旅すりゃいい 僕はさまよう 蒼い弾丸"
道の駅 浜坂の郷。
(画像:Google マップ )
国道178号は、その区間の一部が自動車専用道路(山陰近畿自動車道)として供用されている。
"かたちのない答えを探して終わらない旅をする"
「道の駅 あまるべ」で国道178号の国道ステッカーを購入。178号のステッカーは、この道の駅での限定販売だ。
"色づく舗道(みち)は懐かしい風の香り"
19時頃、京都府に入る。
本来であればこの辺で日本海に沈む夕日を眺める予定だったのだが、「道の駅 あまるべ」で予想以上に時間を使ってしまったのと、国道トレース中に少し迷子になってしまったことで、京都府に入る頃にはすっかり暗くなってしまった。
"「いつのまにか」じゃない 自分で選んで歩いてきたこの迷路"
国道178号は、自動車専用道路区間を含めほとんどの区間が快走路だが、丹後半島の一部に僅かながらセンターラインの消える区間が存在する。
このへん。
300~400番台国道ほどではないが、100番台国道も完全に信じ切ってはいけない。
"ネオンで空が曇ってる夜は 何をどこまで信じればいいか 君が僕に教えてよ"
"あの星 あざやかに 見える場所まで 行ってみよう もう迷わせない"
当然ながら、天橋立は見えなかった。
起点の舞鶴市まであともう少し。
"暗い未来は もう描かない 夢のスピードは もうゆるめない"
この区間に178号の標識はない。
21:30、遂に国道178号の起点に到着した。
国道178号起点・大手交差点(舞鶴市)
舞鶴港に車を停め、歩いて起点の交差点の写真を撮りに行く。
"走れなきゃ 歩けばいいんだよ 道は違っても ひとりきりじゃないんだ"
今回はひとりきりなんですけどね。
国道178号を完走し、無事イナバツアー2日目も終了。
明日は何処へゆこう...
【Bonus Track】に続く↓↓
【国道174号】日本一短い国道を歩いてきた(おまけ:国道177号)
国道というと、都市と都市を結ぶ広域的な道路、というイメージがありますが、必ずしも全てがそうとは限りません。
日本で一番短い国道は、神戸市中央区にある「国道174号」で、その長さはなんと約187メートル。ものの2~3分で歩けるほどの短さなのです。そんな国道174号を実際に歩いてみました。
【国道174号】
神戸港と国道2号を結ぶ一般国道で、みなとのもり公園の目の前にあります。
起点と終点には「日本で一番短い国道です」と書かれた標識が立っていて、ちょっとした観光名所になっています。
総延長が187.1メートルと極めて短いため、国道標識は上り・下りにそれぞれ1つずつしか設置されていません。
沿道には神戸税関や新港貿易会館など、レトロな建築物が建ち並んでいます。
ポートアイランド線の貿易センター駅やポートターミナル駅から歩いて行ける場所にあり、近くには神戸の観光スポット・メリケンパークやフラワーロードもあるので、観光のついでに立ち寄るのにもおススメの場所です。
メリケンパーク
神戸市役所 展望ロビーからの眺望
おまけ
距離の短い国道には、ある共通点があります。
それは、重要港湾や飛行場と主要国道を結んでいるという点です。
国道マニアの間では、このような国道は「港国道」と呼ばれているそうです。(港国道 - Wikipedia)
港湾や空港は、交通の結節点として非常に重要な役割を担っています。これらの重要なターミナルと主要国道を結ぶ道路もまた重要であるということで、距離が短いながらも国道として指定されているという訳です。
同じ旅行の中で、もう一つ港国道を歩いてきたので、そちらも紹介したいと思います。
【国道177号】
舞鶴港から国道27号との交点に至る港国道で、その総延長は約700メートル。日本で4番目に短い国道です(国道177号 - Wikipedia)。
国道177号起点・舞鶴港。この日は国道178号を走破し、到着した時には既に真っ暗になってしまいました。
舞鶴港に向かう方向に、国道標識が2つだけ設置されています。2枚目の標識はフォントが特殊な気がしますね。魚屋の「魚」という字が異体字になっています。
国道沿いに「R177コーポ」というアパートがありました。国道177号の距離が短いからこその命名ですね。
国道177号終点・大手交差点。
夜22時を前にして、交差点沿いのコンビニ・ファミレス以外に明かりのついた建物はありませんでした。港町の夜は早いのです。
国道なのに歩いて制覇できるというのは、とても面白いと思います。
港国道はまだまだあるので、他の国道も歩いて制覇してみたいですね。
イナバツアー2019 ″ULTRA Pleasure″【Disc 1】
この記事は、B'zのボーカル・稲葉浩志さんの御実家「イナバ化粧品店」を訪問することを主な目的とし、その他「イナバ」の名の付く場所を周遊した一連のドライブツアーをまとめたものです。非常に多くの場所を訪れ、内容が豊富なため、以下の3枚の記事に分割することにします。
【Disc 1】
【Disc 2】
【Bonus Track】
- 途中交差点
- 百井別れ
- ねがい坂
本ツアーは、3泊4日の旅程で、2019年3月4日から3月7日にかけて実施したものです。【Disc 1】では、初日(3月4日)のツアーの成果をまとめたいと思います。
因幡街道(姫路~三日月宿)
因幡街道(いなばかいどう)は、江戸時代に整備された脇街道の一つで、播磨国姫路(兵庫県姫路市)を始点として、因幡国鳥取(鳥取県鳥取市)に至る路線である。(因幡街道 - Wikipedia より)
漢字は違うが「イナバ」の文字が入っているので、ここを通ってイナバ化粧品店に向かうことにした。
まずは仙台から神戸まで飛行機で移動。神戸で車を借り、姫路へ向かう。
姫路を出発したのは15時頃。肝心のイナバ化粧品店の閉店時刻は18:00なので、それまでに到着しなければならない。
因幡街道・三日月宿
"手をつないだら行ってみよう 燃えるような月の輝く丘に"
因幡街道の一部は国道179号に対応している。国道178号は残念ながら対応していない。
イナバ化粧品店のある津山市は因幡街道からは外れている。街道から外れている場所は、時間短縮のため高速道路を使うことにする。佐用ICから中国自動車道に入り、津山ICで降りる。イナバ化粧品店は津山ICから車で5分ほどの距離にある。
17:00過ぎ、イナバ化粧品店に到着した。
イナバ化粧品店は、岡山県津山市にある化粧品店で、B'zのボーカル・稲葉浩志さんの実家としてファンには広く知られている。ついでに言うと、津山市で最も有名な観光スポットの一つでもある。稲葉さんのお母様が経営しており、店内にはB'zコーナーが設けられている。
イナバ化粧品店の外観。
店内は写真撮影はOKだが、撮った写真をSNSにアップすることは禁止されている。
駐車場には稲葉さんの似顔絵が。
さっそく店内に入ってみる。化粧品店に男が1人で入店するのは正直緊張したが、お母様が笑顔で出迎えてくれた。
B'zコーナーに案内させていただく。ここには、稲葉家のアルバムや写真も陳列されていて、稲葉さんの小さい頃の写真を見せてもらうことができる。
せっかく化粧品店に来たので、化粧品を購入することに。実は私はこの日のために、研究室の後輩・女王氏とその側近の女性陣に、欲しい化粧品はないかと聞いて回っていたのだ。(これについて女性陣からどう思われたかは不問として頂きたい。)
女王氏のリクエスト・化粧水を購入。乳液とメイク落としが付いた豪華なセットだ。中には「稲守」と書かれた御守りと、稲葉親子の缶バッジが入っている。私のお目当てはこっちだ。
1品以上の購入で、オリジナルメンバーズカードがいただける。
さらに、3,000円以上の購入でショップバッグと缶バッジが貰える。
詳しくは以下のオフィシャルサイトからどうぞ。
そして最後にお母様とツーショットで記念写真。掛け声はもちろん「はい、ビーズ!」
化粧品店の店主なだけあって、お母様はとても若々しく、元気でした。長年のねがいが叶って良かったです。今度はライブにも行きたいですね。
津山市(1日目)
イナバ化粧品店を出たのは閉店間際の18時前。まだ完全に暗くなっていないので、稲葉さんの故郷・津山市を散策することにした。
津山市は岡山県北部で最大の都市であり、山陽と山陰を結ぶ交通の要衝となっている。市中心部を東西に縦断する道路は、R53・R179・R429の三重重複区間となっている。縦一列ではないが、三重重複区間で重複する全ての国道標識が設置されているのは極めて珍しい。
こちらはR53とR179の二重おにぎり。数字が1つずつずれていれば54(コウシ)・178(イナバ)なのに...と、余計なことを考えてしまう。ちなみにこの標識は、稲葉さんの御実家から1kmもない場所に設置されている。
"夕暮れのセブンイレブンから~"
"神社をすぎ 深い森まで~"
この八幡神社は、イナバ化粧品店と道を挟んだ向かい側にあり、階段を上ると津山の町並みと山々を一望することができる。
階段の途中には稲葉浩志さんと、お父様・一夫さんの名前が刻まれた玉垣が立っている。
散策を続けていると、雨が降ってきてしまった。旅先での雨は普通ならガッカリするところだが、稲葉さんも雨男なので悪い気はしない。
"降り止まない雨の中を 濡れて歩こう"
空が完全に真っ暗になってしまったので、1日目の散策は終わりにする。ホテルのチェックインまではまだ時間があるので、もう少しドライブすることにする。高速道路を使って、鳥取・島根県境にあるベタ踏み坂(江島大橋)を目指すことにした。
"深夜の高速につきあえよ"
"嫌われないように生きてきた 守ってばかりの性格が 自分で嫌になった今夜は 車線変更まで強引に行こう"
(※ あくまで曲の中の価値観の話ですからね。安全第一で行きましょう)
"つっこんじゃうぞ アクセルべったり踏んで"
ベタ踏み坂(江島大橋)は暗くて上手く写真が撮れなかった。ホテルに帰ります。
"君の家まで あともう少し 坂を登って 雲を追い抜いて"
深夜12時、僕たちのHOME(ホテルセレクトイン津山)に到着。
イナバ化粧品店で「稲葉浩志君の想い出ロードマップ」を貰ったので、翌日もう少し津山市内をドライブすることにした。
【Disc 2】に続く。(これから書きます)
おまけ:「drive to MY WORLD」歌詞考察
B'zの楽曲の中に「drive to MY WORLD」という曲がある。その中に、次のような歌詞がある。
ドライヴしよう知らない世界へ
道路地図なんかは見ないで
家へと曲がる角を反対に曲がったらいいよ
夕暮れのセブンイレブンから
神社をすぎ 深い森まで
気持ちの続く限り oh, さみしくない 道も続く
「セブンイレブン」や「神社」などが登場するのが印象的な楽曲だ。
この歌詞については、以下のサイトで「日本のどこにでもある街角が舞台」と考察されている。
この考察については、私も賛同するところである。
だが私は敢えて、この曲が稲葉さんの実体験に基づいて書かれたものだと無理やり解釈し、曲の中で稲葉さんがドライヴした道を特定してみたいと思う。
上記の歌詞の中で特定のキーワードとなるのは、「家へと曲がる角」、「セブンイレブン」、「神社」といったところだろう。
まず、「家へと曲がる角」についてだが、この「家」とは言わずもがな「イナバ化粧品店」のことだろう。特定のヒントは「イナバ化粧品店」へと曲がる「角」を「反対」に曲がる場所である。
次に、「セブンイレブン」と「神社」であるが、これは中々難しい。というのも、津山市内に限っても数多くのセブンイレブンや神社が存在するのだ。
以下はGoogle mapによる「津山 神社」、「津山 セブンイレブン」の検索結果だ。
これでは特定は困難を極める。
そこで「神社」のあとに「深い森」という歌詞が出てくることに着目する。「神社」をすぎた先に「深い森」が広がっていそうな場所を探してみる。
津山市は周囲を山に囲まれているが、特に北東部に「深い森」が広がっているように見える。
そこで、津山市北東部で大きな神社はないか探していると、それらしきものが見つかった。
サムハラ神社|観光スポット | 岡山観光WEB【公式】- 岡山県の観光・旅行情報ならココ!
「サムハラ神社 奥の宮」。
津山市内の神社の中でも有名なパワースポットで、全国から多くの参拝客が来るらしい。
神社をすぎた先の道はこんな感じ(Google マップ)。
これは「深い森」と呼んでも差し支えなさそうだ。
ということで、歌詞中の「神社」は「サムハラ神社 奥の宮」であると仮定して考察を進める。
「サムハラ神社 奥の宮」へ行くために、稲葉さんは「家へと曲がる角」を「反対」に曲がり、「セブンイレブン」を通過することになる。
「反対」に曲がって神社に行くということは、「家へと曲がる角」は「イナバ化粧品店」と「サムハラ神社 奥の宮」の中間的な位置にあるということだ。
いよいよ稲葉さんのドライヴコースが見えてきた。
稲葉さんは、国道179号が国道53号にぶつかる角「新河辺交差点」を、「イナバ化粧品店」とは反対の方向に曲がったに違いない。
そしてこの「ローソン 津山野村店」と書かれたセブンイレブンのある交差点から神社へと向かったのだろう。
これで特定は完了だ。
「drive to MY WORLD」で稲葉さんが通ったドライヴコースは以下の通りだ。
姫路・美作方向から帰ってきた稲葉さんは、家へと曲がる角「新河辺交差点」を「イナバ化粧品店」とは反対に「右折」し、「ローソン 津山野村店」という名のセブンイレブンがある「野村交差点」を左折した。さらに、「ローソン 津山加茂町店」というセブンイレブンのある交差点を左折し、「サムハラ神社 奥の宮」をすぎ「深い森」へと消えていった...。
...とまあ、中々に無理のある解釈だったが、こういう視点で津山を楽しむのもアリかもしれない。
ちなみに上記の歌詞考察サイトによると、当時稲葉さんの家の周りにはローソンが多かったらしい。ただ、言葉の響きがメロディーと合っていたために、「セブンイレブン」にしたそうだ。
もしかしたら本当に稲葉さんも、こんなコースをドライヴしていた・・・のかもしれませんね。
なんつって。
【Disc 2】に続く↓↓
卒業旅行第2弾【国道349号(柴田町~福島市)】2018年2月23日
国道349号は、茨城県水戸市から宮城県柴田郡柴田町に至る一般国道である。福島県内には狭隘区間がかなり残存し、宮城県内は阿武隈川と並走する。(Wikipediaより)
卒業旅行(第2弾)では国道349号のうち、柴田町から福島市までの区間を原付で走行する。実のところ、国道349号は福島市を通っておらず、福島県伊達市から福島市までの間は国道349号を外れることになるが、福島市に見に行きたいものがあったのでご容赦願いたい。
午前10時に仙台を出発し、名取市、岩沼市を通って柴田町へ。交通量の多い国道4号は極力使わない。
阿武隈川の河川敷から偶々見えた「天使の梯子」。この日の被写体の多くが天使の梯子になることを、この時はまだ知らない。
113号との分岐「はじまりの場所」。
阿武隈急行線の橋梁。ここからは鉄道と川を挟んで並走する。
天気は良好だが、やはりこの時期のツーリングは風が冷たい。
あまり共感されないけど、トンネルの上を行く脇道が好き。
手書きのバス停。1日1本の便で、時刻は「午前 7.08分」。
県境に近づくにつれ、道路幅員が減少する。
宗教観も季節感も超越するお地蔵さまを発見した。
名前だけ聞くとターミナル駅なのかと想像してしまうが、中々の秘境駅である。
「徒歩60分」とか平気で書いてしまうあたりが秘境感を引き立てる。まあ確かに駅前にレンタカー屋なんてないし、電車で来たなら歩いて行くしかないんだけれど。
本道に戻る。
県境付近の狭隘区間には、崖崩れのため一方通行化されている場所がある。
丸森町耕野地区。おそらくここが丸森町最奥の集落だと思われる。
耕野地区にある「いなか道の駅 やしまや」。国交省登録の道の駅ではないが、以前から行きたいと思っていた場所だ。なぜならここがR349国道ステッカーの限定販売店舗だからだ。
お店の中をうろうろしていると、「お兄さん、お茶でも飲んでかない?」と声を掛けられ、御言葉に甘えることに。ここまでのツーリングで冷えた身体に温かいお茶が染み渡る。
R349国道ステッカー、無事購入。
早速、原付に貼ってみる。
この原付とは4年間苦楽を共にした仲で、もはや同棲中の彼女みたいなものなのだが、来年度から後輩のスワマー氏に乗っ取られることが決まっている。今更どうなろうと構わないし、折角なので前面にステッカーを貼ってやる。
縦構図のローアングルも悪くないと思うけど、撮影中は完全に不審者。
集落から見える阿武隈川。この日は天気が良く、太陽の光を浴びて川面がキラキラと輝いていた。
そして遂に、福島県境。
宮城県の隣県(岩手・秋田・山形・福島)のうち、福島県だけが原付で行ったことがなかった。購入から4年とかなり時間が掛かってしまったが、これで遂に隣県を全て制覇できた。
福島県側。天気は良いがそれ故に逆光。
宮城県側の看板と錆びた国道標識(焼きおにぎり)の裏側。古い国道標識の裏側という極めてニッチなジャンルにも、マニアは存在するらしい。
再びローアングル。
福島県側では小型の国道標識?が数多く設置されている。
伊達市で見つけた3方向とも国道349号の青看板。基本的には1本の路線が指定される国道の性質から考えるとこのような看板は珍しく、マニアの間では「三方開花」と呼ばれているらしい。
「終わりのないのが終わり」。
ここからは国道349号を逸れ、福島市(福島駅)へと向かう。
伊達市から福島市に向かう県道の途中で再び「天使の梯子」を目撃。撮影を試みたが、電線が邪魔をしてしまった。
午後2時30分、福島駅に到着。
駅前の駐輪場に原付を停め、目的の場所へ徒歩で向かう。
その場所は福島駅から1kmほど東に進んだ、舟場町交差点にある。
それがこれ。国道13号起点・マイナス0.5キロメートルのキロポストだ。キロポストの上には「建設省」の表記が残っている。
(以下、Wikipediaによる解説)
起点にあたる舟場町交差点の手前には-0.5キロポストが設置されている。これは、福島市中心部において旧来は奥州街道がそのまま国道4号に指定されており、国道13号も奥州街道から分岐していたが、後に福島南バイパスが開通し国道4号の本線となったため、国道13号も福島南バイパスから分岐する形になるよう旧起点から東へ0.5 km延長した名残である。現在でも0キロメートルにあたる場所は旧起点の福島市本町(市道・奥州街道交点)であり、各キロポスト設置場所の変更も行われていない。
目的のものを収めることができ、満足して福島駅へと戻っていると、再び天使の梯子が現れた。既に何度も見てきたので、出現時間は思ったよりも短いことを知っている。急いで高い所を探し、カメラを構える。
あずま陸橋から捉えた天使の梯子。昼に見たものよりもくっきりと、光の筋が伸びている。
さらに、ラウンドワン前の交差点の歩道橋から、道の先に梯子が降りる神々しい姿を撮影することができた。
真っ直ぐに伸びる道と天使の梯子を同時に収めたかったのだが、明るさが違いすぎてどうも上手くいかない。この交差点は真ん中にある1本の支柱に全方向の信号が設置されていて、個人的には珍しいと感じた。
天使の梯子の撮影に夢中になってしまい、福島市で予定以上に時間を使ってしまった。この日は飯坂温泉に日帰り入浴に行こうと思っていたのだが、ここで温泉に入って温まっても帰り道で冷えきってしまうのは明らかだったし、時刻も午後5時を過ぎていたので断念。機会があればまた今度ということで。
帰りも同じ国道349号を通って仙台を目指す。本当は来た道と別の道を走りたかったのだが、国道4号は交通量が多く原付で走るのは難しいと思ったので、夜の349号をツーリングすることにした。
再び福島・宮城県境。もう真っ暗になってしまった。
国道349号終点・柴田町白幡交差点。
これにて卒業旅行第2弾は終了。
原付、そろそろオイル交換に出さなきゃなぁ。
卒業旅行第1弾【茨城県大子町】(2019年2月8~9日)
2月初頭に論文発表を終え、なんとかまあ卒業できそうな感じになったので、卒業旅行に行ってきた。
唐突だが、卒業旅行(第1弾)の旅先は【茨城県大子町】である。
決行日:2019年2月8日(金)~9日(土)
目的地は以下の通り。
1. 月待の滝
月待の滝は、大子町の北部にある滝で、滝の背面に回り込むことができる「裏見の滝」である。
「日本一やさしい裏見の滝」を自称しているが、熊本の鍋ヶ滝(九州北部 滝めぐり +α(2018年11月26日) - お休み処 定休日)も相当優しかったので、本当に日本一かどうかは微妙である。
滝の入口には、滝行禁止(モンスターリジェクター)の看板が設置されているが、ちゃんと申請すれば滝行させてもらえるらしい。
短い下り坂を降りると、滝が目の前に現れる。やさしい。これは確かに日本一やさしいかもしれない。
裏側に回り込んでみる。訪れた時期は水量が少なく、平日だったこともあって観光客の姿はなかった。
滝へと降りる坂の途中に、滝見ができる喫茶「もみじ苑」がある。
この辺りは「小京都」を自称しているらしく、滝に至る橋は「渡月橋」、近くの山は「嵐山」を名乗っている。
しかし、「嵐山」と書かれた看板の矢印の先には至って普通の田畑が広がっていた。秋になればきっと美しい紅葉が広がっているのだろう。
滝の近くにある注意書き。「あぶないから、このへんでは あそばないこと」
『このへん』って、ざっくりしすぎでは?
2. しいなりんご園
大子町はりんごの特産地であり、町には数多くのりんご園が存在する。その内の1つが「しいなりんご園」だ。月待の滝からは歩いて行ける距離にある。
しいなりんご園は、この町に行こうと思ったきっかけの場所である。
というのも、女王氏が椎名林檎のファンであり「茨城に『しいなりんご園』ってのがあるから行ってみるといいよ」と薦めたのだが、そもそも自分が行ったことがないのに他人に薦めるのは無責任ではないかと思い直し、まずは自分の足で行ってみることにしたのだ。
月待の滝から歩くこと数分。国道沿いに、その姿が見えてくる。
小さな直売所で、人の姿はない。
しいなりんご園は、隣にある蕎麦屋「大石屋」と敷地を共有している。お店の方はりんご園と蕎麦屋を一緒に切り盛りしているようだ。
おそるおそる蕎麦屋に顔を出し、「隣のりんごを買いたいのですが...」と声をかける。こちらの緊張とは裏腹に、お店の方は快く対応してくれた。
『椎名林檎さんって知ってますか?』
「研究室の後輩がファンなんです」
お店の方も椎名林檎を知っていたようで、話が弾む。椎名林檎が人気になって以来、全国からファンの方が訪れること。お陰で最近は人手が足りず忙しいということ、音楽家の星野源が撮影でやってきたことなど、色々なお話をしてくださった。
『下に、星野源さんがリンゴをもぎった木があるんですよ。』というので、行ってみることにした。
坂を下った先の、突き当たったT字路の右側にあるらしいが...
おそらくこの木だ。
恐縮ながら星野源さんのことは名前くらいしか知らなかったので軽く調べてみると、確かに特典映像に「しいなりんご園」が出てきていた。
もちろんリンゴもしっかり購入。お店の方に1個サービスしてもらった。
しっかり研究室のお土産になりました。
3. 大子町中心部・道の駅 奥久慈だいご
大子町は茨城県北部に位置し、南北に国道118号、東西に国道461号が縦断する。その中心部に、道の駅「奥久慈だいご」が存在する。
とりあえず道の駅に車を停め、レストランで昼食。その後、大子町の中心部を散策することにした。
久慈川と湯の里大橋。
大子町役場付近。
中心街は2本の一方通行路を中心に形成されている。
常陸大子駅。木造の駅舎で、SL機関車が展示されている。
帰り際に見つけた看板には「←Route 118 道の駅」の文字が。
この看板もかなりざっくりしていると思う。
以前のご当地特集【青森県新郷村】のキーワードは「やる気がない」だったが、大子町のそれを挙げるとしたら「ざっくりしている」だろうか。
4. ホテル奥久慈館・とん鈴
夜は大子町中心部にある「ホテル奥久慈館」に宿泊する。せっかく茨城まで来たので、町の特産の軍鶏(しゃも)を食べに行くことにした。
ホテルに到着した時点で既に20時を回っていたため、ほとんどのお店が営業を終了してしまっていた。そんな中、23時まで営業してくれている「とん鈴」というお店があったので、行ってみることに。
「とん鈴」は地元の方がよく訪れるお店のようで、私が入店した時も小規模なお店ながら何人か地元のお客さんがいらっしゃった。
早速、しゃもの石焼き親子丼を注文。
奥久慈しゃも石焼き親子丼(1200円)
これがまあ美味い。あまりにも美味しすぎて、思わず熱燗を注文してしまった。ぼっち飯で酒を注文したのはこれが初めてだ。何を言ってるのか分からないだろうが、とにかくそれぐらい親子丼が美味しかったということだ。
夕食を終え、再びホテル奥久慈館へ。この辺りは「奥久慈温泉郷」という温泉地であり、ホテル奥久慈館でも内湯と露天風呂を堪能することができる。
↑ホテル奥久慈館の公式サイト
ゆっくりと温泉に浸かり、翌日に備えて就寝する。
5. 袋田の滝
2日目の朝。おそらくこの町で最も有名な観光スポットである「袋田の滝」を観に行くため、早めに起床する。
「袋田の滝」は、和歌山の那智の滝、栃木の華厳の滝と並び、日本三名瀑の1つに数えられる。冬になると滝が凍結し「氷瀑」となることで有名である。
袋田の滝の駐車場に到着。この日は全国的な寒波に見舞われ、大子町でも雪が降り始めた。
この長い歩行者専用トンネルの先に第1観瀑台がある。
袋田の滝・第1観瀑台から。
1月の時点ではほぼ完全に凍結していたらしいのだが、ここ数日の温暖な天候のお陰で、訪れた日には既にほとんど融けてしまっていた。
冬のため水量もそれほど多くはない。
ちなみに、朝早く出発しすぎたため第2観瀑台へは登れなかった。
袋田の滝は「四度の滝」とも呼ばれ、四季に一度ずつ訪れなければ真の風趣は味わえないといわれている。機会があればまた別の季節にも訪れてみたいものだ。
ところでこの大子町は、とある珍しい現象が起こることでも知られている。それは、久慈川を流れる流氷の一種・「氷花(シガ)」である。
北海道ならともかく、茨城で流氷が見られるといってもにわかには信じられないだろう。久慈川のシガは世界的に見ても、比較的低緯度の地域で発生する流氷現象なのだそうだ。私が言っても信じてもらえないと思うので、ソースを置いておく。
寒波の影響でもしかしたら見られるのではないか!?と期待を抱いていたのだが、残念ながらこの絶景を拝むことはできなかった。
2月9日 午前7時頃、池田橋付近の久慈川の様子。シガは流れていない。
シガが発生するためにはマイナス5度以下の日が数日間続くなどの厳しい条件が揃うことが必要であり、変動はあるものの年に10日程度しか発生しない。そのため、シガの発生は相当レアな自然現象であるといえる。
そして何より悔やまれることは、私が訪れた日の翌日、2月10日にシガが発生していたということだ。あと1日旅程を遅らせていれば、あるいはあと1日寒波が早く来ていれば、茨城にも流氷が流れるという真実をこの手で伝えることができたのに...。こういったタイプの不幸に関しては、私には絶大な定評がある。
この不幸は「また大子町に来い」という道祖信からのメッセージと受け取った。
再びこの町を訪れることを心に誓い、大子町を後にする。
道の駅そうまで某芸能人を彷彿させるお土産を購入。
豪華芸能人 奇跡の共演セット。
これにて卒業旅行(第1弾)は終了。だが、私の卒業旅行は、(多分)まだ終わらない。
それは、1日目の夕方のこと。
私はどうしても行きたい場所があった。それは、茨城県笠間市にある「有効数字のおかしい勾配標識」だ。坂の道にハマって以来、いつかは行ってみたいと思っていた。というのも、こういった「ちょっとおかしな標識」は、いつ撤去されてもおかしくないので、「行きたい」と思ったらなるべく早く行かなければならないのである。
大子町中心部からその場所までは50kmほど。途中の道の駅で仮眠をとり、2時間ほどかけてその場所へ到着した。
見てくれている方の中に居るかどうか分かりませんが、標識マニアの皆様、2019年2月8日時点で、現存確認いたしました。
上り8.578%!!!
いやほんと、勾配表示で小数点以下3桁とは恐れ入ったよ。一体誰がそんなところまで気にするんだろう。
ちなみに下りの表示は8.5%になっていた。なぜ上りだけ???
そして上りと下りで表示が異なるのは結構珍しいと思う。
番外編のせいでまとめが上手くまとまりません。
勘弁してください。
【2019年御来光】洋野町・有家駅からの初日の出
ミニレポです。
年末年始は実家に帰省していたので、実家近くの「有家駅」に初日の出を観に行きました。
「有家浜」に面するこの駅は、2011年の震災で被害を受け、復旧の際に同じ場所に建て直されました。そのため、待合室は小さいながらも新しくて綺麗です。また、待合室の隣には津波避難用の階段が設置されました。
ちなみに有家駅は、秘境駅紹介サイト「秘境駅へ行こう!」の秘境駅ランキングにランクインしています。
「眼下に太平洋を一望するこの駅は、絶え間なく潮騒が響き渡る」
「”有家”という名は皮肉なもので、周囲に人家は数少ない」
(有家駅のページより引用)
駅前通りはこんな感じ↓で、駅勢圏に人家は3軒ほどしかないそうです。
この場所を選んだのは、近くに住んでいながらまだ行ったことがない秘境駅を見に行くという目的もありました。
元日 AM6:00、自宅を出発。自宅から有家駅までは車で40分ほどの道程です。
小さな駅ですが、八戸線は各駅停車のためそれなりに便数はあります。
空が明るくなってきました。
そして、AM6:56。
2019年御来光。
水平線近くに雲がかかっていたので、もしかしたら見えないかも…と思っていましたが、太陽1個分くらいの隙間があったため運良く初日の出を拝むことができました。
よく見るとウミネコが飛んでいます。
5分ほどで太陽は雲の中に隠れてしまいました。
有家浜に流れ込む小さな川の河口。
10組ほどのグループが初日の出を観に来ています。
雲の隙間から光が射し込んできています。「天使の梯子」とも呼ばれる自然現象ですね。良く見ると地上にも上空にも梯子がのびています。美しい...。
AM7:16、有家浜に踏切の警報音が鳴り響きます。
八戸線の電車(キハE130系)が有家駅に到着。ダッシュで撮影しに行きます。
何とか撮影成功。まあ帰省する度に見てる車両なんですが、やはり駅と一緒に撮影したいと思うものです。一応秘境駅ランキングにも載ってるしね。
電車が通過し、後ろを振り返ると…
雲の上から2度目の御来光。
最初の御来光よりも眩しい光です。
光が強すぎて何か爆発したみたいな感じになってしまいました。
何にせよ、初訪問の有家駅に2度の御来光。貴重な体験ができました。
(撮影:妹)
今年も良い年になりますように。
新郷村には やる気がない【キリストの墓・ピラミッド】
注意:
この記事には、特定の自治体を批判・誹謗中傷する目的はありません。誤解を招く表現があるかもしれませんが、あくまで私が感じた地域の魅力を発信するのがこの記事の目的であることをご理解いただき、お楽しみいただけると幸いです。
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少し前に、このような画像が出回ったのをご存知だろうか。
「キリストの墓 ピラミッド」とかかれた青看板。青森県のどこかにあると言われ、一時期話題になった。
このミステリアスなスポットは、青森県の新郷(しんごう)という村に実在する。その真相を突き止めるため、モンスター氏と別れた私はひとり新郷村へ向かった。
(前の記事:青森(ちょっと秋田)雪見の旅 with モンスター - お休み処 定休日)
2018年12月30日。
実家の車を運転し、八戸から広域農道を通って新郷村へ向かう。
途中、ものすごいビジュアルの坂道に遭遇した。
八戸~五戸間の農道。実際の勾配はビジュアルほどキツくはない。
「ようこそ あと1000m」どこまで?
農道から国道454号へ入る。小学生から忠告を受けつつ、八戸から車で1時間ほどで新郷村に入る。
新郷村とは?
青森県東南部の南部地方に所在する、人口約2000人の小規模な村である。
キリストの墓伝説やユダヤにまつわると言われる祭礼・遺跡があり、神秘の村としても知られるが、その発祥は1935年以降である。(新郷村 - Wikipedia より引用)
事前の調査を踏まえ、この村で私が行きたかったのは以下の4ヶ所だ。
※1.~4. は実際の訪問順です。
1. キリストの墓
キリストの墓は、言わずと知れた新郷村が誇るパワースポットである。青森県民でその名を知らない者は少ないのではないだろうか。
新郷村を東西に結ぶ国道454号沿いに「キリストの里公園」が存在する。
あの青看板が姿を現す。早速キリストの墓参りに行こうとしたのだが…
なんと、キリストの墓は11月から冬季休園していたのだ。
墓に至る遊歩道も除雪されていない。結局、キリストの墓参りをすることは叶わなかった。
一度は全国的にも注目されたキリストの墓。冬季も開業し、少し除雪でもすれば、全国から観光客が来てそれなりの経済効果があるのではないか?もしかして、この村はやる気がないのではないか?
さて、私がこの場所に来たかったのは、勿論キリストの墓を観に行きたいというのもあるのだが、もう1つ大きな理由がある。それは、キリストの里公園の目の前にあるコンビニ「キリストっぷ」の存在である。
どう考えても某大手コンビニのネーミングをパクって パロディしている。ロゴマークまで似せている。よくも今まで訴えられずにやってこれたものだ。
キリストっぷのレポートはこちらの記事が面白い。これを読むだけでも、このコンビニのやる気のなさが伝わってくる。
上記記事の通り、キリストっぷの営業時間は日曜日の10時から(十字架ら)15時。定休日が、ではなく、営業日が週にたった1日だけだ。一応この村で最も有名な観光地にあやかっているのに、この営業時間の短さは明らかにやる気がなさすぎる。
だが、私がここを訪問したのは日曜日の13時頃であり、幸運にも短い営業時間の内であった。
駐車場に車を停め、早速キリストっぷに向かう。だが…
「今年度も大変お世話になりました。来年度も宜しくお願い致します。ごきげんよう!!」。
・・・。
まあ正直、訪れた日は年末だったので、営業してなくても仕方ないとは思っていた。
だが、終了したのは今年の営業ではなく、今年「度」の営業である。つまり、キリストの墓と同様、3月末までキリストっぷは休業という訳だ。上記の記事を読んでいたからやる気のないコンビニなのは重々承知していたはずなのだが、これには一本取られたよ。まあキリストの墓が休業してるんだから当たり前といえば当たり前か。
次に来れるとしたら春以降か。今度は絶対にキリストの遺言書手ぬぐいを手に入れてみせる。
キリスト公園前のバス停。村営バス「みずばしょう号」が走っている。キリストっぷの唯一の営業日である日曜日のバスの運行はない。バスダイヤ設定の際に、キリストっぷの営業日を考慮しない新郷村にはやる気がない。
2. ピラミッド
ピラミッドは、キリストの墓と並ぶ新郷村のミステリースポットだ。正式な名称を「大石神ピラミッド」というらしい。
キリスト公園から西へ約4km、小さな案内板に沿い、国道を外れてさらに2kmほど走る。
丁度良く木漏れ日が射し込んできた。
起伏の激しい道をしばらく走ると、ピラミッド入口の看板が見えてくる。
しかし…
ピラミッド、未除雪。
スニーカーが完全に埋もれる程の積雪が、行く手を阻んでいた。
未除雪の雪道を数メートル歩いてみるが、今の私は長靴ではない普通のスニーカーを履いている。ここからピラミッドまでは約300m。とてもピラミッドまで辿り着ける装備ではない。
キリストの墓に続き、ピラミッドもアクセス失敗。
せめてあと数百メートル除雪してくれればピラミッドに辿り着けるのに…。ここまでの道路が除雪されているのだから、それくらい容易くできそうなものだ。ましてや観光名所に至るラストワンマイル。その除雪をしないあたり、新郷村にはやる気がない。
とはいえよくよく考えてみれば、新郷村のピラミッドは本家のそれほど大きくはない。もしピラミッドまで辿り着けたとしても、ピラミッドそのものが雪に覆われていれば、何が何だか分からないことになるのは目に見えている。「目の前まで来て絶望するよりも、早めに引き返しておけ」という新郷村からの無言のメッセージだったのかもしれない。多分やる気がないだけだと思うけど。
3. 道の駅しんごう・国道454号 冬季閉鎖ゲート
「道の駅しんごう」は、国道454号沿いにあり、1年のうち半分近くが冬季閉鎖されている。今回紹介する4つのスポットのうち最も八戸から遠くに存在する。
これまで紹介したキリストの墓やピラミッは、まさにブログ名に相応しいオチだったと思う。一方で、この場所は冬季閉鎖されていることを事前に知っていた。自分ルールにはルーズな方だが、あらかじめやってないと知った上でその場所に行き、やってないじゃんと笑うのは流石に違うことは自覚している。
私がこの場所へ行きたかったのは、前日通れなかった国道454号の成れの果てを見たかったのと、東北道の駅巡りをしていた友人が昔「道の駅しんごうは東北の道の駅の中でも特にやる気がない」と喋っていたため、気になっていたからだ。
国道454号 冬季閉鎖ゲート。ここから秋田県境までは全て閉鎖されている。
道の駅しんごう「間木ノ平グリーンパーク」。案の定除雪すらされていない。そもそも営業してないので、やる気がないのかどうか分からない。
道の駅の向かいにあるコーヒーショップ。てっぺんに十字架が刺さっている。
ここに至る途中、除雪作業中のオッチャンから異様な眼差しで見られた。この先は通行止めなのを知らないのか?という意味だろう。心配してくれてありがとう。でも私は止まる訳にはいかなかった。この道の「終わり」を見るまでは。
4. 新郷村で唯一の信号
村の名前が「しんごう」なのに信号が1つしかないのは、新郷村にやる気がない証拠だ。
来た道を引き返し、村役場に車を停め写真を撮りにいく。
これが新郷村で唯一の信号だ。何の変哲もない普通の信号である。
良く見ると氷柱が垂れ下がっている。
イルミネーション会場??あの信号機のことか?
やる気のない新郷村ならあるいは…とも思ったが、矢印の指し示す方向は違うようだ。歩いて行ってみることに。
「新世紀橋」という壮大な名前の歩行者専用橋を渡って…
ここがそのイルミネーション会場だ。小ぢんまりとしているが、地域の皆さんや子ども達が力を合わせて準備したのを想像すると微笑ましい。
ここまで幾度となく新郷村のやる気のなさを紹介してきたが、極めつけはこの居酒屋「レスト&パブ さぼーる」。確信犯的にやる気のない名前をしている。営業時間はPM5:30~のため入ることはできなかったが、ここまで開き直られるとむしろいつか来てみたいと思える。
村では、住民の皆さんが総出で雪かきをしていた。
前日に八甲田に行ったので感覚が麻痺しているが、ここも相当な豪雪地帯である。力を合わせて雪かきをしないと、冬は乗り切れない。
新郷村が観光に対してやる気がないのは、自分たちの暮らしを守ることに力を注いでいるからなのかもしれない。
「東北の人間はアピールが下手」と言われて久しい。
他の地域に行ってみて初めて気付くことだが、東北には訪れるには素晴らしい観光地や、美味しい食物がたくさんある。にもかかわらずそれをアピールしないのは、自分たちで自分たちの地域の魅力に気付いていないからかもしれないし、他の地域から人を呼び込むよりも大切なものがあるという認識があったからかもしれない。
他の地域から観光客を呼び込み、経済のサイクルを回す。グローバル社会の中で小さな村が生き残るには、それしかない。
自分たちの暮らしを守り受け継ぐことを第一に考えた東北人の選択は、この社会では間違っているのかもしれない。だが少なくとも私は、そのような道を選んだ人々に敬意を表さずにはいられないのだ。
やる気はなくてもミステリアスな魅力はある。
新郷村から目が離せない。