九州北部 滝めぐり +α(2018年11月26日)

11月に大分で学会があり、その最終日に車を借りてドライブしてきた。

今月は論文の提出が差し迫っており、忙しい時期だったのでブログは放置していたのだが、デミ男氏が「早くブログを書け」とうるさいので書くことにした。

今回の同行者は、デミ男氏、そして新メンバー・ステイコールド氏の2人だ。

 

デミ男氏の紹介はこちらから。→

【岩手県洋野町】アグリパークおおさわに行ってきました(2018年5月5日) - お休み処 定休日

 

ステイコールド氏:

弊研究室で唯一の常識人。しかしその正体は冷酷なバイオテロリストである。自身の体内で強力な殺人ウイルスを培養し、それをばら撒くことで、私を含む研究室メンバーを瀕死の重体に追い込んだ。我々の被害は氷山の一角であり、実は相当なサイコパスなのではないかという噂がある。常に凍るような冷たい眼をしている。

 

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8:00 大分駅前集合

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大分駅前のオリックスレンタカーで車を借りる。今回の旅の相棒はホンダのグレイス。福岡空港までのワンウェイレンタルなので、大分で借りたが車は福岡ナンバーだ。

 

今回の旅の目的は、大分と熊本で滝を観ながら、阿蘇山の絶景ドライブコース「ミルクロード」を走り抜け、19:00の飛行機に間に合うように福岡空港に車を返すこと。

 

大分駅前から国道10号を南下し、豊後大野へ向かう。豊後大野には気になる滝が2つほどあった。「沈堕の滝」と「原尻の滝」だ。

 

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国道326号に入る。「道の駅みえ」で小休憩。道中の道の駅は可能な限り立ち寄るのがポリシーだ。

 

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程なくして、国道502号が重複してくる。500番台の国道というものは九州地方にしか存在せず、東北地方の人間には馴染みが薄い。九州初上陸の私にとっては勿論、500番台を走るのは初めての経験だ。

326号と502号の重複区間は長くは続かず、豊後大野市中心部で分岐する。沈堕の滝へは502号を直進する。しばらく走ると、何やら気になるものが見えてきた。

 

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あれは何だ??鉄道マニアのデミ男氏を中心にザワつき始める一行。近くまで行ってみることにした。

 

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鉄橋と大きな岩盤に空いたトンネル。国道と並走する豊肥本線の線路で、後から調べたところ「百枝トンネル(百枝鉄橋)」というらしい。事前に行こうと決めていた訳でもないし、そもそも知らないスポットだったので、サプライズ的な感動があった。

 

10:00 沈堕の滝に到着

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国道を外れ、大分県道、さらに細い道を通って沈堕の滝へ至る。国道からの分岐点には小さな案内板が立っているだけであり、この場所を発見できるのは地元民かGoogleMapを見漁った者に限られると思う。

 

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駐車場の前。現在供用中の橋の隣に、廃棄されたであろう橋を発見した。2本の平行する橋はステイコールド氏の守備範囲だ。

 

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駐車場から整備された遊歩道を歩くこと数分。滝の姿が見えてくる。

 

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沈堕の滝は、落差20メートル、幅100メートルの大瀑布だ。

観瀑台から滝を見下ろすことができる。

 

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こんな豪華な滝なら、お金を取られても文句は言えない。観光地化されていないのが不思議なくらいである。

 

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同じオリエンテーリング部に所属するデミ男氏とステイコールド氏の恋人ショット。

 

ここに行こうと思ったのは、もちろん滝を観たいという理由もあるのだが、それだけではない。

3年間、同じ研究室の唯一の同期として過ごしてきたデミ男氏と私。幸か不幸か、私は最近になって彼の性癖が理解できるようになってきたのだ。そして、この場所の「あるもの」は、彼の性癖のストライクゾーンのど真ん中に突き刺さるという確信があった。その「あるもの」がこれだ。

 

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「沈堕発電所跡」。

沈堕の滝の落差を利用した水力発電所の跡地で、石組みの建物が遺構として残されている。草木が生い茂っているのが廃墟のオーラを醸し出している。この場所にデミ男氏を連れて来たかった。

 

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遺構を目にしたデミ男氏、予想通り、いや予想以上の大興奮。やはり私の選球眼に狂いは無かった。

興奮のあまり上体をのけ反らせて写真撮影をするデミ男氏。一歩引けば楽な姿勢で撮れるのに...などと野暮なことを言ってはいけない。彼の上半身は、下半身を置き去りにしたのだ。ちなみに、奥に見える中路アーチ橋も彼の大好物だ。

 

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この細い丸太を渡って、建物の中に入ることができる。

 

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驚くべきはその規模感である。身長179cmのデミ男氏が、まるで小人のようだ。

 

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発電所跡と沈堕の滝。

 

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 とりあえず、満足してもらえたようなので何より。

 

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次なる目的地、原尻の滝へ。

国道502号を西へ進む。

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「その電話 運転席では 圏外です」。秀逸な標語だ。

 

10:50、原尻の滝に到着

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道の駅と滝が一体化しており、沈堕の滝よりは知名度が高そうだ。

 

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原尻の滝は、落差20メートル、幅が120メートルもあり、日本の滝百選に選ばれている。先ほどの沈堕の滝がそれほど知られていないのは、こちらの滝が百選に選ばれているからかもしれない。

 

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滝の下流側にある歩行者専用の吊り橋「滝見橋」。かなり揺れる。

 

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滝見橋を渡って対岸へ。農村の元風景が広がっている。

 

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滝の上流には道路が通っていて、軽トラや自動車が普通に走っている。対岸の集落のアクセス路なのだろうか? 川が増水したら通れなくなりそうだ。

 

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川の真ん中に鳥居が建っている。何から何まで面白い。

 

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滝へはここまで近づける。落ちるなよ…。

 

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原尻の滝は下へ降りることもでき、吊り橋や滝を見上げることができる。

 

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道の駅 原尻の滝に隣接するジェラート屋で一服。

 

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滝の上流側には、大正12年に建造された5連アーチの石橋「原尻橋」がある。

 

どうも私たちは、この豊後大野というまちを侮っていたようだ。このまちにはまだまだ、私たちの知らない魅力的な場所がある。いつかまたゆっくり散策したい。そんな想いを胸にしながら、豊後大野のまちを後にした。

 

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12:00、熊本県へ突入

国道502号をさらに西へ。竹田市国道57号に乗り換え、熊本県阿蘇市に入る。

 

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阿蘇の外輪山の中に広がる広大な牧場。その真ん中を「ミルクロード」という広域農道が通っている。おそらくシルクロードをもじっている。日本を代表する絶景道路の一つだ。とりあえずは阿蘇のビュースポット・大観峰を目指すことにする。

 

牧場を突っ切るワインディングロード。しかし道に迷ってしまった。助手席のステイコールド氏によるカーナビがバグってしまったためだ。この日、彼はその身にコールドをステイさせており、言葉を発しようとすると咳が出るため、喋れないという宿命を背負っていた。

 

だが、道に迷ったお陰でこんな場所に辿り着いた。

 

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城山展望所。阿蘇を一望できる展望所だ。

この日は微かに靄がかかっており、見下ろした阿蘇の街には幻想的な雰囲気が漂っていた。

 

来た道を引き返し、再び大観峰を目指す。そういえば腹が減ってきた。レストハウスがあったら何か食べよう。

 

13:00、大観峰に到着

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曇り空なのが惜しいが、それでも息を呑む絶景だ。

 

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駐車場から10分ほど歩くと、大観峰の展望台に辿り着く。

レストハウスでステイコールド氏はとうもろこし、デミ男氏はフランクフルトを購入する。何故かデミ男氏の注文だけ通ってなくて、1人だけ余計に待たされる羽目になっていた。これにはかなり落ち込んだ様子のデミ男氏。「あとでブログに書いてよ」と言われた。まったくしょうがないやつだな。

 

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時間も限られているため、フランクフルトを食べたらさっさと出発する。阿蘇市の北・小国町にある鍋ヶ滝を目指し、国道212号を北上する。

 

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小国町中心部で212号を外れ、日田街道に入る。この区間国道387号と442号が重複している。横並びのおにぎりは初めて見たかもしれない。442号の方は後付けしたのだろうか?

 

14:20、鍋ヶ滝に到着

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落差12メートル、幅20メートルと、先ほどの2つの滝と比べると規模は小さいが、この滝では珍しい体験ができる。

 

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鍋ヶ滝は、滝の裏側に回り込み、流れ落ちる水を眺められる「裏見の滝」なのだ。

水のカーテンが美しいことから、キリン生茶のCMで使われたことがあるらしい。

 

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公園とともに観光地化されており、平日ながら何人かの観光客の姿があった。

 

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岩に登って滝を撮影するステイコールド氏。身長が20メートルぐらいある。

 

14:40、福岡空港へ向けて出発

ここから先はデミ男氏にドライバー変更し、日田市を通って福岡へ向かう。

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国道212号・松原ダム。ダムの天端が国道になっている。

 

さらに、211号、201号を通って福岡空港へ。最後の最後に爆睡してしまったが、飛行機の出発時刻1時間前の18時には到着した。

 

比較的常識人であるデミ氏とステイコールド氏との旅行だったため、今回は肝を冷やすことなく旅を終えることができた。

 

同じ車内で1日過ごしたステイコールド氏から風邪を移され、2週間以上引きずったのはまた別のお話。

 

おわり。