青春18きっぷで「ゆうゆうあぶくまライン」途中下車の旅

敢行日:2018年9月8日(土)

 

18きっぷ消化のため、使用期限が迫る土曜日、電車で福島県に行ってきた。

始発で仙台を出発し、東北本線で郡山へ。郡山駅磐越東線ゆうゆうあぶくまライン)に乗り換え、菅谷(すがや)駅で途中下車。

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行って初めて知ったことだが、この菅谷という地域は分水界になっている。

後から地図で調べてみたところ、どうやらここより北西に降った雨は一度内陸方向に流れ、阿武隈川水系として宮城県で太平洋に注ぐらしい。一方でここより南東に振った雨は、夏井川として太平洋に注ぐようだ。

分水界マニアでもあるデミ男氏にこのことを報告したところ、存在自体は知らなかったらしい。だが「どちらも太平洋に流れるのでロマンがない」との酷評をいただいた。デミ男氏いわく、太平洋と日本海に分かれる分水界にこそロマンがあるらしい。気持ちは分からなくもないが、そのような「大分水界」は日本を縦断する山脈の頂上付近にあることが多く、車が無ければアクセス困難なことも事実である。

 

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入水鍾乳洞とあぶくま洞という2つの洞窟へ歩いて行き、一駅隣の神俣(かんまた)駅から再び乗車する。菅谷駅から入水鍾乳洞までは約2km、さらにあぶくま洞までは約6km。日頃から運動不足の人間にとってはかなりしんどい長さだ。

道中、あぜ道のような1車線道路で凹凸注意の標識を見つけた。そこそこレアな標識のはずだが、最近よく見かける、気がする。

 

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30分ほどで入水鍾乳洞に着いた。

A、B、Cという3つの探検コースがあり、Aコースは最も安いが、Cコースは洞窟の最も奥まで行ける(ガイド付き・要予約)ようだ。最も安いAコース(550円)を選択し、中へ入る。

 

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洞窟の中は想像以上に狭い。屈まなければ通れない箇所や、人1人通るのがやっとの通路もある。場所によっては向こうから人が来たら詰む。まるで酷道だな。

 

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道中2~3グループとすれ違ったが、皆ライト付きのヘルメットを装備していた。軽装で入ったのは間違いだったようだ。んでもって多分、ここ1人で来る場所じゃねえわ。

 

公式:入水鍾乳洞 - 福島県田村市ホームページ

 

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続いて、あぶくま洞に向かう。入水鍾乳洞からあぶくま洞までがかなり長い(ショートカットがあるのだが見逃してしまい、結局6km歩くことに)。

 

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お前のような道の駅があるか(ケンシロウ風)。

 

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でかいゲートが出迎えてくれる。

そういえば入水鍾乳洞にもあったけど、写真撮るの忘れてた。

 

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だが、ここからが長い。緩やかな上りが始まり、歩道が消える。基本的に歩いて来ることは想定されてないですね。

 

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看板に励まされながら坂を上る。脳内再生する曲はもちろん、ZARD「負けないで」

 

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入水鍾乳洞から1時間ほど歩くと、ふしぎな形の橋が見えてくる。

 

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この橋は「天地人橋」という歩道橋で、星の村展望台(奥)とあぶくま洞(手前)を結んでいる。橋は九十九折の道路に向かって張り出しており、下から見ても上から見ても中々の絶景である。ただし、天候は絶妙である。

 

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意図的にサビを発生させる工法が用いられているらしい。そういえば昔、橋梁工学の授業で習ったような気がするなぁ。もう忘れちゃったけど。

そもそも工法なんて説明しても需要あるんだろうか、、、? いや説明できてないけどね。

(...最近歩道橋にハマりつつあるけど、これ以上趣味が増えたら収拾がつかなくなりそうだ。)

 

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発券所(右側)で入洞券を買うと、入口(左側)からあぶくま洞に入ることができる。

 

それにしてもカップル多いなぁ。土曜日だし仕方ないか...と思いながら発券所へ向かって歩いていると、、、

 

ん???

 

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あ~なるほどなるほど。そうゆうことね。完全に理解したわ。

 

・・・帰るか。

 

いやまぁね、恋人の聖地だからって訳じゃないですよ。もとから入水鍾乳洞より高かったら入らないつもりだったし。洞窟入るのに1,200円かかるんだよね、ここ。どちらかっていうと天地人橋のほうがメインの目的だったからさ。十分来た価値ありましたよ。はい。これ以上はやめようね。

 

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画像引用元:大自然が織り成す幻想美に感動!福島県田村市「あぶくま洞」探検 | 福島県 | LINEトラベルjp 旅行ガイド

 

ちなみに中はこんな感じになっている。

 

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行ってみたい方は是非とも。橋マニアの方にも、星マニアの方にも、恋人の方々にもオススメです。

 

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昼食を済ませ、またもや歩いて神俣駅へ。

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ゆうゆうあぶくまラインは、郡山~小野新町は比較的本数が多いが、その後(小野新町~いわき)は便数が激減する。終点いわき行の電車に乗ることができて良かった。

 

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次の目的地・江田駅に到着。おそらくだが、あぶくまラインで一番の秘境駅だ。

駅の前には民家が十数軒と、個人経営と思われる商店があるが、営業している気配がない。暇つぶしはできそうにない。車はなく、次の駅までは歩いて1時間半。電車は1日6本。乗り遅れたら暇地獄が待っている。

 

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背戸峨廊(せどがろ)というハイキングコース(登山道?)を歩く。掲示板によると、トッカケの滝という場所まで往復1時間程度らしい。次の電車は2時間後なので、とりあえずトッカケの滝を目指すことにする。

(ちなみに背戸峨廊を一周するのには約4時間半かかるらしい。トッカケの滝より先は危険な場所が多く、転落事故も多発しているため注意が必要だそうだ。)

 

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背戸峨廊に生息する野鳥板。いろいろな鳥が居るんだなぁと眺めていたら、大学生は聞き覚えのありそうな名前の鳥を見つけた。

ちなみに、野鳥の会に所属していた先輩によると「アカハラ」は弊大学のキャンパス内にも生息しているらしい。先輩がどちらの意味で「アカハラいるよ」と言ったのか、真相は謎のままである。

 

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背戸峨廊入口からトッカケの滝までは簡単に道が整備されており、水に濡れることなく歩くことができる。しかし、道を踏み外せば川に転落することもあり得るので、注意が必要なことに変わりはない。ましてや雨上がりの滑りやすい岩場なら尚更である。

 

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トッカケの滝に着いた。往復1時間半かかると書いてあったが、急いでいたためか30分ほどで辿り着くことができ、ゆっくり滝を撮影することができた。それほど大きな滝ではないが、間近で滝を観ることができるため、迫力がある。

 

しばらく滝を眺めたあと、来た道を引き返し、再び江田駅へ。

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小さな駅舎の机には、駅ノートが置かれている。ハイキングやキャンプに加え、秘境駅ランキングにもランクインしているため、鉄道マニアの方もこの駅を訪れるようだ。

電車が来るまで暇なので、少し読ませていただいた。失敬。

 

いわき行の電車に乗る。電車の中で参考書を読むつもりだったが、疲れからか車内で熟睡してしまう。この日はトータルで3万歩(約18km)歩いたらしい。それなりに運動不足の解消にはなっただろう。

 

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いわき駅に到着。何故か充電バッテリーの調子が悪かったので、電器屋に行ってケーブルを買う。(結果的に時間が無くて、ケーブルがいわきでの唯一の買い物になった。折角来たのだから、お土産くらいは買いたかった。)

 

18きっぷホルダーは、JRならばどこまで移動しても定額だ。ならばより遠くまで移動したくなるのが18キッパーの性だろう。という事で、さらに電車で移動し、湯本温泉に向かう。

 

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湯本温泉みゆきの湯。湯本駅から徒歩1分という好立地の日帰り温泉で、250円という天然温泉としては破格の値段で入浴することができる。

 

詳細:いわき湯本温泉 みゆきの湯|日帰り温泉・日帰り入浴 - ぐるっといわき

 

1日歩き回った疲れを温泉で癒す。ゆっくりお湯に浸かっていたら、終電の時間になってしまった。

 

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湯本駅を19時発の電車に乗り、仙台へ帰る。帰りは常磐線を使う。一部震災の影響で不通となっており、バスによる代替輸送を行っているが、18きっぷは問題なく使うことができる。

被災地の状況も見ておきたいところだが、既に外は真っ暗でほとんど何も見えなかった。まあ、予想通りではあったが。

 

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23時、無事に仙台に到着。18きっぷも天寿を全うした。

 

今回の旅で学んだこと

  • 洞窟は1人で行ってはいけない
  • 登山と温泉は大丈夫

以上です。

 

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 追記:

本文序盤に登場するデミ男氏は、以前の記事に登場したhoso氏と同一人物です。

hoso氏は研究室メンバーで唯一、本名から類推できるハンドルネームであり、不平等だったため変更しました。

どうでもいい追記で失礼しました。