国道108号 走行記録
走行日:2019年10月20日(日)
国道108号は、宮城県石巻市と秋田県由利本荘市を結ぶ一般国道である。
同様に石巻と由利本荘を結ぶ道路として国道398号があるが、これら2つの国道は宮城県と秋田県の2県を通る(それ以外の県を通らない)という共通点を持つ。ちなみに宮城と秋田を結ぶ(自動車が通行可能な)道路はこの2本のみだ。
両者の違いとしては、108号が石巻と由利本荘を短絡的に結ぶのに対し、398号は宮城県側で大きく迂回するルーティングをしている点が挙げられる。398号については既に前日走行しており、記事も書かせていただいたところである。
今回はその復路として、国道108号を走行した記録をまとめようと思う。
前日から宿泊していた終点付近のルートインを出発する。
国道108号終点・由利本荘市水林交差点(前日撮影)。
青看板には他都市までの距離とおにぎりマークが併記されている。
二番堰交差点。ここを右折して、107号・108号に別れを告げる。
実のところ、私は走行時点ではこの交差点が108号の終点だと思っていた。結果的に全区間走行することができたので良かったが、危うく最後の重複区間を走行しそびれるところだった。
由利本荘市内では、のどかな田園風景が続く。
この区間の写真を全く撮っていなかったので、Google ストリートビューで代用。追い越し禁止区間が長く交通量もそこそこあるので、どのみち車を停めての撮影するのは難しかったと思う。
国道を外れ、少し寄り道をする。
寄り道その① 八塩ダム。
前日まで雨だったにも関わらず、水位はそれほど高くなかった。
寄り道その② 法体の滝。
橋を渡って少し登った所に展望台があり、滝を見下ろすことができる。
この日は偶々「紅葉まつり」というイベントをやっていて、滝に行く途中にも多くの車とすれ違った。
しかし、滝へのアクセス路はしっかりと整備されているため、すれ違いに困ることはなかった。
紅葉まつりの出店でイワナの塩焼きを食べ、国道108号に復帰する。
国道沿いの道の駅 清水の里・鳥海郷で休憩。
折角なので、道の駅で販売していたオリジナルマグネットを購入。
由利本荘・湯沢間の峠付近のおにぎり標識。景色は田園地帯から山道へと変わる。
湯沢市に入り、国道108号は一旦国道13号と合流する。
本当はこのまま秋田を抜けて宮城県に入りたかったのだが、どうしても外せない寄り道があった。
ここは、国道108号走行日の1週間前にも来た場所だ。なぜ1週間前に来た場所にもう一度行ったかというと、私はこの場所に腕時計を忘れてしまったのだ。
腕時計を無事回収。あまりにも長い寄り道であった。
白糸の滝と御座敷船。
国道108号に再復帰する。
五叉路公園の「目覚めの水」。
鳴子温泉郷に入り、国道47号と合流する。鳴子から大崎市古川までは、47号との重複区間であり、108号の名は影を潜める。
寄り道その④ 鳴子峡。
ギリギリだかなんとか日没前に間に合うことができた。
鳴子温泉で入浴しているうちに、すっかり日が暮れてしまった。
ライトアップされた滝。
古川は大崎市の経済の中心であり、市役所や新幹線駅のある地域である。国道108号沿いにも、飲食店や商店、娯楽施設が建ち並ぶ。
大崎市中心部を抜けると、小牛田バイパス、涌谷バイパスという高規格な道路となる。一度国道346号が合流してくるが、重複してすぐにバイパスを下り、108号単独区間となる。
石巻市に入る。最後の最後に不可思議な左折をするものの、青看板があるため特に問題なくトレースすることができる(再度ストリートビューより切り抜き)。
国道108号起点・石巻市丸井戸交差点。
終点では見当たらなかったが、起点にはそれを示す看板が立っていた。
最後に、国道108号のルートレビュー。山形県への寄り道が目立つが、こうして見るとかなり直線的に日本海側と太平洋側を結んでいることが分かる。
最後に、今回のベストショット。Googleフォトが良い感じに自動加工してくれた。
国道108号、完走。
国道398号 走行記録
走行日:2019年10月19日(土)
国道398号起点・石巻市門脇交差点。国道45号から分岐して始まる。
国道398号は石巻市内では、石巻駅前の中心街を形成する。45号が幹線道路の役割を果たすのに対し、398号は市内の商店街や石巻駅へのアクセスとして利用されていると思われる。
中心市街地を抜け、女川町に向けて東へ進む。女川は石巻のベッドタウン的な役割を持つ町であり、この2つのまちを結ぶ398号は非常に重要な道路であるといえる。一方で、女川と石巻を結ぶ道路はこの1本しかないため、交通量は比較的多く、通勤時間帯にはそれなりに混雑するらしい。
女川に向かう途中、398号は2本に分岐し、一方は女川駅へ、他方は牡鹿半島方向へと向かう。JR石巻線の高架下を通るこの交差点は、女川へ向かう交通のボトルネックになっていると昔どこかで聞いたことがある。
石巻線の終点・女川駅に立ち寄る。駅には温泉や土産屋、展望台が併設されている。
女川駅から太平洋へは、駅前商店街「シーパルピア女川」が延びている。女川駅の展望台からは、元旦の日の出がちょうど商店街の先の海から登るように設計されているらしい。
女川駅のタクシー乗り場には「平行駐車」の標識が設置されているが、この標識は最近まで宮城県内でしか目撃例がなく、しかもその数は4つ程度と極めて珍しい標識である。
女川駅前を過ぎると、398号は北へと向きを変え、再び石巻市(旧雄勝町)に入る。女川町と旧雄勝町を結ぶこの区間は「リアスブルーライン」と呼ばれている。
リアスブルーラインはカーブが多く見通しも悪い。区間の一部は線形改良されており、走行時にトンネル工事が行われている箇所もあった。
石巻市中心部や女川町から北へ向かう道路には、内陸部を通る国道45号があり、海沿いを蛇行する398号は交通路として選択される道ではない。女川・南三陸間の地域間交通として重要な道路とされているが、現在では一旦石巻に出て三陸道(無料区間)を通ったほうが早いため、走ることを主目的にでもしない限り、この区間を利用する意味はないだろう。
旧雄勝町と南三陸町との境に、神割崎という名勝がある。ここはこの旅程の中で、もし天気が良ければ日の出を拝もうと思っていた場所だ。
割れたような2つの巨岩の隙間から日の出を拝むことができるのは、10月の僅かな期間のみらしい。
南三陸ホテル観洋。
南三陸町に入り、国道45号と合流する。45号との重複区間では、398号の名は影を潜める。
南三陸さんさん商店街。この交差点を左折し今度は西へ。再び398号単独区間となる。
ここから登米市東和町米谷までは、三陸自動車道と並走するかたちとなる。三陸自動車道は無料区間なので、わざわざ下道を走る必要はなく、交通量は少ない。
道の駅三滝堂に到着。
三陸自動車道の三滝堂ICを降りてすぐの場所にあり、コンビニも併設されているため、高速道路のサービスエリアのような使い方もされている(おそらくこの道の駅の利用者の殆どは、高速道路を利用して来た者だと思われる)。
北上川を渡ってからは、342号、346号とそれぞれ重複、分岐をして栗原市へ向かう。一の関の「の」が小文字になっている珍しい青看板を見つけた。
その後、国道398号は北西に進み、奥羽山脈を越えて秋田県に至る。しかし、国道4号との交差点を過ぎたところで、衝撃の事実が発覚する。
・・・ん?
えっ
なんと、国道398号は先日の台風19号の影響で、県境区間が全面通行止めとなっていたのだ。
各地で甚大な被害が出たことは言うまでもないが、まさかこんな所にまで影響が出ているとは想像できず。
事前の調査不足が露呈するかたちとなってしまった。
仕方がないので、岩手県一関市を経由して秋田県に入ることにする。
寄り道その① 厳美渓。
「空飛ぶだんご」が有名な、言わずと知れた岩手の観光名所だ。
寄り道その② 須川高原。
岩手県側は霧が凄くて景色が見えなかったが、秋田県側は紅葉が見頃を迎えていた。
秋田県に入り、国道398号に復帰。
国道398号・秋田県側の通行止め看板。
寄り道その③ 小安峡。
小安峡には不動滝という滝があることを事前に調べて知っていたが、案内所に着いた時点で凄まじい轟音が聞こえてきた。
小安峡・不動滝。
この凄まじい濁流はきっと大雨のためだろう。
看板のサイズに対して文字が異様に小さい青看板を尻目に、寄り道を続ける。
寄り道その④ 川原毛大湯滝。
「温泉の滝」という珍しい代物なのだが、入湯するには10月の気温では少し寒過ぎた。水温も夏場の水道水くらいだった。
川原毛地獄。このあたりも紅葉が見頃だった。
そして寄り道その⑤ 大曲花火・秋の章。
この寄り道をするために国道398号を走行することを決めたと言っても過言ではない。本末転倒のような気もするが、とにかくそういうことだ。このブログは(一応)国道の走行記録の記事なので、花火の写真を載せるのはこれ1枚だけにするが、全国に名を轟かせるだけあって素晴らしい花火大会だった。
大曲花火の余韻を愉しみつつ、国道398号に復帰するため湯沢まで戻る。県境のところで通行止めだったため、トレースはできないと分かっているのに、自分は何をやっているんだろう?そんな風に考えてしまったら国道マニアは負けだ。
いよいよ青看板に終点である由利本荘の文字が現れる。
しかし、湯沢・由利本荘間の国道398号は以外とカーブが多く、酷道というほどではないが決して走りやすいとは言えない線形であった。
最後の峠を越え、由利本荘市に突入。
東由利で国道107号と合流し、その後終点までは重複区間となる。重複区間では国道398号の看板は見られない。合流後の区間はこの地域では「国道107号」という認識であり、それで問題ないのだろう。
終点である国道7号との交差点が見えてくる。
国道398号終点・由利本荘市水林交差点。
この交差点は国道105号の起点でもあり、107号・108号・341号の終点でもある。このように国道の起終点が集まっているのを見ると、由利本荘も交通の要衝なのだと実感する。青看板には主要な100番台のおにぎりマークしか書かれていないが、それでも3つ並んだおにぎりは壮観だ。
国道398号・ルートレビュー。
未走行区間を残す結果となってしまったが、これにて国道398号の走行記録は終了。
この日は終点の目の前のルートインに泊まり、次の日の国道108号走破に備える。
国道108号 走行記録に続く。→
イナバツアー2019 ″ULTRA Pleasure″【Final Secret Track】
3月に、イナバツアー2019 ″ULTRA Pleasure″ ( http://take1-hero.hatenablog.com/entry/2019/03/10/212559 )が開催され、無事にツアーは完結した。
しかし、私にはまだ残されたミッションがあった。
私はいま、横浜にいる。
横浜にはB'zゆかりの場所が数多く存在する。
この街にいるうちに、それらの場所に行っておかなければならない。
そこで私は旧知の友人であるFIREBALL氏に声をかけ、横浜市内を聖地巡礼することにしたのだ。
FIREBALL氏はこれまでに何度もB'zのライブに参戦してきた狂戦士であり、私をB'zの沼に引きずり込んだ張本人である。
横浜市保土ヶ谷区の天王町駅でFIREBALL氏と待ち合わせをする。最初の目的地は、「ねがい」のPVロケ地となった、横浜ビジネスパークの「ベリーニの丘」である。
天王町駅を出てすぐ出迎えてくれるのが、こちらの「稲葉ビル」そして「稲葉耳鼻咽喉科」だ。稲葉さんのあの強靭な声帯は、この咽喉科で培われた(嘘です)。
天王町駅から徒歩5分程で、ベリーニの丘に到着する。B'zファンの間では有名な、あの「水蹴り」の撮影場所だ(写真はGoogleフォトによる自動加工済)。
これ。
撮影時以外では水の中には入れないので、何とかして「水蹴り」っぽい写真を撮ろうと試みる。
う~ん、なんか違う!
ジャンプすることで水の中にいる風の写真を撮ろうと思ったのだが、影が入ってしまい不自然感が否めない。
その後も何度か撮影を試み、一番それっぽく撮れたのがこちら。↓↓
「ねがい ″定休日″ style」。
まぁ、まぁまぁ良いんじゃない?
水面ギリギリに立って影が見えないようにする。そして足元はトリミングで誤魔化す。一番足が上がっている写真を採用。
「ねがい ″FIREBALL″ style」。
こっちはちゃんとジャンプしてますね。
久し振りにここまで足を振り上げたので、太ももの裏が肉離れを起こしかけている。ファイヤーボール氏に至っては、足を捻挫中にも関わらず、見事な水蹴りであった。
良い運動(?)をしたので腹が空いた。
昼飯を食べに行く。
ここが、私が今回の聖地巡礼の中で最も行きたかった場所「そば処 あんどう」だ。
実はこのそば屋、上の階がアパートになっていて、そこがなんと稲葉さんの大学時代の下宿先だったのだ。
そんな縁があって、ここには稲葉さんをはじめ多くの芸能人のサインが飾ってある。
地鶏せいろそばを注文。美味しい。
横浜でライブがあるときは、このそば屋には行列ができるらしい。ちなみにその時は先程のベリーニの丘でも、水蹴りフィーバーが起きるそうだ。B'zファンは全体的にバイタリティの高い人が多い気がする。
飯を食べたらカラオケで消化。
2人でB'z縛り2時間。正直最初の30分くらいで喉に違和感を覚えるが、残りの1時間半は魂で歌いきる。
歌った曲リスト。
改めて見ると、よく頑張ったと思うよ…。
そして最後は、みなとみらいを望む大さん橋へ。
大さん橋ホールは、「衝動」のPVロケ地だそうだ。
これ。
しかし、大さん橋ホールは私たちが訪れた時には既に閉館してしまっていた。
これが定休日クオリティ。
何にせよ、これで本当にイナバツアー2019は終了。
長い旅でした。
イナバツアー2019 ″ULTRA Pleasure″【Bonus Track】
【Disc 1】→イナバツアー2019 ″ULTRA Pleasure″【Disc 1】 - お休み処 定休日
【Disc 2】→イナバツアー2019 ″ULTRA Pleasure″【Disc 2】 - お休み処 定休日
【Bonus Track】
- 途中交差点
- 百井別れ
- ねがい坂
本ツアーは、3泊4日の旅程で、2019年3月4日から3月7日にかけて実施したものです。【Disc 1】では初日、【Disc 2】では2日目のツアーについて書きましたが、【Bonus Track】では残りのちょっとした成果をまとめます。
途中交差点
滋賀の湖西から京都に至る道の途中に「途中」という名前の地区がある。
本当に途中にあるから途中という地名になったらしい( 途中越 - Wikipedia より)。
途中地区には途中郵便局がある。
「途中」バス停。途中という名前なのに終点らしい。
住所上の地名は大津市「伊香立途中町」。
そして途中地区の中心部にあるのが「途中交差点」。
では皆さん、ご一緒に。
"夢に向かい交差点を渡る「途中の人」はいいね"!!!
LOVE PHANTOM(1995)
途中地区の人はいいですね。
途中交差点から国道477号に沿って西へ進むと、「百井別れ」という場所に辿り着く。
百井集落への分岐点であることからこの名が付いているのだが、何故か「分かれ」ではなく「別れ」という字があてられることが多い。
そして、百井別れは国道477号線上にあるのだが、いわゆる「酷道」としてマニアの間では有名である。
というのもここ百井別れ、国道に沿って走るとほぼ180度のV字ターンを強いられ、乗用車が切り返しなしで曲がるのはほぼ不可能なのである。
こんな感じ(国道477号 - Wikipedia より)。
今回は百井集落側から百井別れに向かう。鞍馬方面(府道38号)は通行止となっているため、嫌でも切り返しをせざるを得ない。
「百井別れで死なな(477)いで」。
1度切り返しをし、何とか百井別れを切り抜けた。
さて、なぜ百井別れがイナバツアーのボーナストラックに組み込まれているかというと...
"踊ろうよLADY やさしいスロウダンス
また始まる 眩いShow Time
泣かないでBABY 力をぬいて
百井も別れも EASY COME, EASY GO! "
Easy Come, Easy Go!(1990)
ちょっと無理矢理すぎるかな?
ねがい坂
ツアー最終日の宿は、神戸市北区の有馬温泉である。
途中で相当寄り道をしてしまったため、有馬温泉に着いたのは22時近くになってしまった。
夜の有馬温泉を散策していると、案内板を見つけた。
案内板を見ると、そこには「ねがい坂」の文字が。
夜も更けていたため、翌朝になってから「ねがい坂」を見に行くことに。写真は別の場所の案内板だが、確かに「ねがい坂」の文字が書かれている。
ねがい坂の最奥部には「銀の湯」という公衆浴場がある。
「ねがい坂」という名称だが、坂道沿いにいくつかの寺院があることから、人々がお寺参りで願い事を唱えていたためではないかと推測している(これはあくまで私自身の推測です)。
ということで皆さん、もういちど一緒にお願いします。
"どこでも行ける きっと行ける
赤から黄色 白から黒へ
OH YEAH 願いよかなえ いつの日か
そうなるように生きてゆけ
僕は僕に 君は君に
拝みたおして 笑えりゃいい"
ねがい(1995)
ねがひは叶いました。
イナバツアー2019 ″ULTRA Pleasure″、完。
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【Final Secret Track】
卒業旅行第3弾【福井・滋賀・京都・兵庫】2019年3月6~7日
先に言います。手抜きです。
卒業旅行第3弾では、神戸らへんを中心に近畿・中国地方を3泊4日で周遊するツアーを敢行していました。ここではその後半部分、3月6~7日の内容をまとめたいと思います。
ちなみに前半部分(3月4~5日)はこんな感じ→
1. 国道305号・コの字迂回路
国道305号は、石川県金沢市から福井県南越前町に至る一般国道である。
2018年7月の西日本豪雨で発生した土砂崩れにより、福井市内で約4ヵ月にわたり通行できない状態が続いていたが、海にせり出したコの字型の迂回路を仮設することにより、10月31日から片側交互での通行が可能になった。
福井新聞(https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/730469)より画像引用。
あくまでも「仮設」なので、いつまでもこのままという訳ではない。完全復旧する前に一度は通ってみたいと思い、舞鶴から車を飛ばして見に行ってきた。
国道305号は、福井市以南でほぼ全区間が越前海岸に沿って走っている。越前海岸は、東尋坊に代表されるような急峻な地形で、陸路は古くから交通の難所であった。
土砂崩れが起こった場所も、山が迫る急峻な地形となっている。陸上に道路を通す空間的余裕はなく、海の上に道路を仮設することを余儀なくされた。
コの字であることがわかる撮影場所を探したが、道路沿いの駐車場に車を停めて上の写真を撮影するのが精一杯であった。福井新聞をはじめ、ネット上にはコの字の写真がいくつか上がっているのだが、これらは全て空撮だろうか?
高い所へ行けば全景が見えるのではないか?そんな安易な考えのもと、「ガラガラ山」という如何にも崩れそうな名前の山に向かった。
結論から言うと、やはり迂回路の全景は見ることができなかった。しかし、ガラガラ山キャンプ場からは上の写真のような絶景を拝むことができた。
キャンプ場に至る道の途中、とてつもなく待ち時間の長い片側交互通行信号に遭遇した。撮影した時は2分56秒となっているが、最大待ち時間は悠に3分を越えていた。
2. 小刀根トンネル,柳ヶ瀬トンネル
小刀根(ことね)トンネルは福井県敦賀市にあるトンネルで、現存する日本最古の鉄道トンネルである。
鉄道トンネルとしての役目は1964年に終了したが、その後敦賀市指定有形文化財に指定された。現在ではトンネル内を歩いて通行することができる。
さらに2014年には、土木学会推奨土木遺産に選定された。
小刀根トンネルから2kmほどの場所、滋賀県との県境に、柳ヶ瀬トンネルというトンネルがある。こちらもかつては鉄道トンネルで、現在は道路トンネルに転用されている。
このトンネルは片側交互通行で、赤信号が日本一長い信号機として一部のマニアの間で名を馳せている。私自身はこのトンネルの存在についてはデミ男氏から教わった。先ほどのガラガラ山キャンプ場付近にあった工事信号の赤信号は3分越えといったが、ここ柳ヶ瀬トンネルでは青信号が14~30秒であるのに対し、赤信号は6分30秒にもなるらしい。これほどまでに赤信号が長い背景については、以下の記事に詳しく書かれている。
滋賀県側からの写真。この区間は隣を北陸自動車道が並走しており、そちらのトンネルも同様に「柳ヶ瀬トンネル」と呼ばれている。
3. 千束坂
千束坂は、京都市北区鷹峯にある坂の通称である。
かねてより行きたいと思いつつ訪れる機会の無かった坂で、大袈裟だがこの卒業旅行で遂に悲願を果たした。
柳ヶ瀬トンネルから滋賀を経由して京都市に入る。千束坂は、分かりやすい場所でいえば金閣寺の近くにある。
以前までこの坂の上り側、下り側には21%の勾配標識が立っていたのだが、2018年5月頃から下り側に「25%」の標識が設置されたらしい。
設置時期のソースは以下の記事である。
ちなみに21%の標識も2019年3月時点で健在である。
最急勾配地点はおそらくこの辺り。過去に見てきた20%台の激坂たちと比べても遜色ない、貫禄のある坂道である。路面のすべり止め舗装は、グルービング(横溝型)に近いと思われる。
この坂道の脅威を示すものとして、「下向きのカーブミラー」がある。坂があまりにも急なため、対向車が見えないのだ。対向車の存在を確認するためこの下向きのカーブミラーが設置されている。
4. 有馬温泉・六甲山
この日のタスクをすべて終え、宿泊予定の有馬温泉に向かう。
有馬温泉は兵庫県神戸市北区にある温泉街で、日本三名泉の一つに数えられている。
有馬温泉のほとんどの宿は高級旅館・高級ホテルで、学生の一人旅では到底手の出せない代物なのだが、有馬ロイヤルホテルでは、2畳という部屋の狭さを条件に、普通のビジネスホテル程度の値段で宿泊することができた。
温泉街の風景。翌日の朝に撮影した。
有馬川親水公園。
最後に六甲山天覧台へ。靄がかかっていて、見えるような見えないような...。
最終日は正直アディショナルタイムだったので、神戸市内を適当に観光して、夕方の飛行機で仙台に帰った。
卒業旅行最終弾へ続く...かも(?)
空の駅・餘部駅
兵庫県北部に「空の駅」と呼ばれる場所がある。
地名の表記は「余部」だが、同じ兵庫県内にある余部駅(よべえき)との重複を避けるため、「餘」という難読漢字が使われている。
訪問日
2019年3月5日(火)
餘部駅の場所
豊岡駅から電車(山陰本線)で約1時間。兵庫県の日本海側の海岸沿いにある。
電車の本数は1日10本ほど。
山陰本線の中でも、兵庫県の日本海側を海岸線と並走する区間は多くの秘境駅を有する"秘境区間"となっており、隣接する鎧駅、久谷駅とともに、この餘部駅もまた秘境駅ランキング(秘境駅へ行こう!)にランクインしている。
近くには「道の駅 あまるべ」がある。道の駅の駐車場に車を停め、空の駅を目指す。
余部橋梁は、平成22年に旧余部橋梁に代わって架けられた橋で、景観美、設計、施工方法の観点から、今後の橋梁工学の発展に大きく寄与すると評価され、平成22年度の土木学会田中賞を受賞した。
2017年に完成した「余部クリスタルタワー」というガラス製のエレベーターを使って、空の駅へとアクセスする。
「余部クリスタルタワー」全景。
駅のホームは集落のある地上から約40メートルの高さにある。このタワーができたことにより、余部集落の住民が長く急勾配な坂を上り下りして駅へとアクセスする必要はなくなった。
エレベーターの中から撮影。直下の集落と日本海を望む。
餘部駅ホーム。エレベーターのホーム階の出口は、旧余部橋梁に接続していたかつての線路の上に出る。
ホームの端には「これより先は 空の駅です」と書かれた看板の設置された門扉と、「余部鉄橋 空の駅」と書かれた石碑が立っている。
ここから先へは急勾配の山道が続いている。おそらくエレベーターが完成する前の駅へのアクセス路だったのだろう。下れば先ほどの集落に戻れるが、少し上って展望台を目指すことにした。
余部橋梁展望台からの眺望(写真はG〇〇gleフォトによる自動加工済)。
山に向かって真っすぐに伸びる橋梁と日本海が一望できる。
展望台から撮影を続けていると、偶然にも豊岡方面に向かう電車がやってきた。
1日に10本程度しかない電車を目撃・撮影できたのは非常に幸運であったと思う。
長い坂道を下りて集落に戻る。
時刻はもうすぐ17時になろうかというところ。沈みゆく夕陽を背に、巨大な橋脚は静かに集落を見守っていた。
恋の駅・恋山形駅
元々は「因幡山形駅」という名前になる予定だったが、地元住民の要望で「来い山形」をもじった「恋山形」になったらしい。
2013年に駅舎がピンク色に塗装され、「恋がかなう駅」としてリニューアルした。
私がこの駅の存在を知ったのは、因幡街道ツアー計画中の地図を見ていた時で、偶然の発見であった。
「恋山形駅」の場所
恋山形駅は、兵庫県上郡町と鳥取県智頭町を結ぶ「智頭急行智頭線」の駅である。
当駅は終点の「智頭駅」から一駅の場所にある。
駅へのアクセス路には「恋ロード」の文字が。
戦いは既に始まっている。
駅名に「恋」のつく駅は日本に4つ存在するらしい。軽く調べてみると、残りはそれぞれ北海道(母恋駅)、岩手県(恋し浜駅)、東京都(恋ヶ窪駅)にあるそうだ。現在これらの駅を持つ鉄道会社4社により、恋をテーマに地域の活性化を図る「恋駅プロジェクト」が立ち上げられている。
駅内の自動販売機。ジュースのほかに、ハート型の絵馬(400円)と駅名キーホルダー(410円)が売っている。
駅舎外観。すごいピンク。
ホームには上の絵馬が飾られている。
うぅっ...、あんま見ないようにしとこ。
向かい側のホーム。やっぱりピンク。
壁面に描かれたキューピッドの矢が、今回の私の相棒・ヴィッツを狙っている。
恋ポスト。
恋のお手紙を届けてくれるらしい。回収は毎週月曜日。普通の手紙を出してもちゃんと届くんだろうか?
他にもハート型の駅表札とか恋がかなう鐘とか色々あったので、本当はもう少し写真を撮りたかったのだが、原因不明の胸焼けを発症したので、早々にここを立ち去ることにした。
ちなみに私が訪れたときはバイクの方が1人いらっしゃったが、同じく1人で来た私に気を遣ってか早々にお立ち去りになられた。こんなところに1人で来るモノ好きは私ぐらいのモノだろうと思っていたので意外だった。だがよく考えてみると、「恋がかなう駅」なのだから、1人で来るのが正解なのだ。
え?
そんなの屁理屈?
1人でそんなとこ行って空しくならないのかって?
そう思ったあなた!
あなたは今、立 ち 入 っ て は い け な い 線 路 に 立 ち 入 っ た 。
はい、轢きますねー。
公式HP(智頭急行)はこちら↓